企業法務コラム

「東京企業力強化連携会議」が設立。3月末の円滑化法終了の課題へ向けて

9月25日、都内の中小企業の経営改善に向け「東京企業力強化連携会議(元気・東京ネットワーク)」が設立された。
東京信用保証協会が事務局を務め、都銀、都内の地銀、信金、信組、全国銀行協会、東京都中小企業振興公社、東京弁護士会、企業再生支援機構などが会員として参加。経営支援機関、専門家、金融機関が連携して、都内の中小企業の支援、経営改善を目指す。

※参考
2012年9月25日 日刊工業新聞
東京信用保証協会など、中小の経営改善へ会議-円滑化法終了見据え
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1420120925hlae.html?news-t0925

(評)
中小企業金融円滑化法が2013年3月末に終了するため、出口戦略が必須の課題となっている。同法はリーマンショック後の企業の突然死を防ぐ重要な役割を果たしたとも言えるが、金融機関のコンサルティング機能の低下もあって、支払い猶予中になされるべき経営改善が思うように進んでいない。
今後、将来の見通しが立つ企業は、経営指導も含めて、専門家、金融機関が後押しして助けるが、見通しが立たない企業は清算に追い込まれることになりそうだ。弁護士会が参加しているのも、企業再生というより、企業破産の増加を見越して、そのための人員確保をする動きにもとれる。

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹

2012年09月26日
法律事務所ホームワン