企業法務コラム

実質ゼロ金利政策導入へ

日銀は5日、金融政策決定会合で、事実上のゼロ金利政策の導入を含む3点の包括的金融緩和措置を発表した。

政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を年0~0.1%程度とすることを全会一致で決めた。また、中長期的物価安定の理解から、「物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで」、実質ゼロ金利政策を継続するとし、金利政策の時間軸を明確にした。

さらに、国債、CP、社債、指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)など金融資産の買い入れと、低利資金を金融機関に供給する「固定金利オペ」のために、臨時措置として基金の設立を検討するとした。この措置は長めの市場金利の低下と各種リスク・プレミアムの縮小を促すためだが、日銀は「異例の措置」と指摘した。

注:ゼロ金利政策 中央銀行が、銀行間における短期の資金の貸し借りの金利を実質0%に誘導する政策。日本は1999年2月に導入し、2000年8月に解除。しかし、デフレが長引くなどしたため、翌年復帰し、2006年に解除。今回の導入で、3回目。

※ 参照ニュース
10月5日 ウォールストリートジャーナル
「政策金利を0-0.1%に変更=日銀政策決定会合」
10月5日 プレジデント・ロイター
「無担保コール翌日物金利の誘導目標を0-0.1%程度に促す、全員一致で追加緩和決定」

2010年10月14日
法律事務所ホームワン