企業法務コラム

経産省、特許の異議申立制度を事実上の復活へ

経産省は特許の有効性について類似技術を持つ競合他社などが異議を申し立てる新制度の設計に着手した。
付与後レビューは、欧米でも採用されているが、特許権取得を公表する特許公報の発行日後、一定期間(3、6、9カ月の3案がある)以内の期限付きで申立を認められる。
これと同様の制度は「権利付与後の異議申立制度」として、従前は存在したのだが、03年度の特許法改正で現行の特許無効審判制度に統合した経緯がある。
しかし、特許無効審判制度は、請求や解決までの手続きが煩雑なため、産業界から「権利付与後の異議申立制度」の復活を望む声が強かった。そのため「特許付与後レビュー」と、装いを改めた形で事実上、復活することになる。
経産省は11月にも特許法改正の素案をまとめ、13年度通常国会の提出を目指している。
なお、経産省は、これと併せて現行の特許無効審判制度の運用改善も検討している。

※参考
2012年10月9日 J-Net21
「経産省、特許に異議手続き簡素化-新制度設計に着手」
http://j-net21.smrj.go.jp/watch/news_tyus/entry/20121009-11.html

2012年10月12日
法律事務所ホームワン