企業法務コラム

厚労省、初のパワハラ実態調査を公表~4人に1人が「被害あり」~

厚労省は平成24年12月12日、初めてのパワハラ実態調査を行った。
全国の従業員30人以上の企業17,000社に調査票を郵送し、全国の企業・団体に勤務する従業員9000名に対してインターネット調査を行った。結果、下記実態が判明した。

                 記
1)従業員1,000人以上の企業では96.6%が相談窓口を設置しているが、
  従業員99人以下の企業では37.1%にすぎない。
2)過去3年間にパワハラの相談を1件以上受けたことがある企業が45.2%で、
  実際にパワハラに該当する事案のあった企業は32.0%であった。
3)従業員中、過去3年間にパワハラを受けたことがあるとした者は25.3%であった。
4)実際あったパワハラ相談中、「上司から部下へ」、「先輩から後輩へ」、
 「正社員から正社員以外へ」等、上の立場からのものが大半を占めている。
5)パワハラ相談がある職場に共通する特徴として、
  「上司と部下のコミュニケーションが少ない職場」が51.1%と最も多い、
  「正社員や正社員以外など様々な立場の従業員が一緒に働いている職場」(21.9%)、
  「残業が多い/休みが取り難い」(19.9%)、
  「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」(19.8%)が続いている。
6)パワハラの予防・解決に向けた取組をしている企業は45.4%で、
  特に従業員99人以下の企業においては18.2%と2割を下回っている。
7)過去3年間にパワハラを受けた経験者中、46.7%が「何もしなかった」と回答しており、
  社内の相談窓口に相談した者の比率は1.8%と低かった。
                                    以上
※参考
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002qx6t.html

2012年12月18日
法律事務所ホームワン