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政府、IT利活用の裾野拡大のための規制制度改革プランを発表
政府は12月20日、IT総合戦略本部を開き、IT利活用のすそ野拡大のための規制制度改革集中アクションプランをまとめた。本アクションプランに記載されている対処方針の内容やスケジュールの詳細化、あるいは対処のスピードアップを促すべく、項目ごとに節目となるタイミングに応じて、IT総合戦略室において進捗状況のフォローアップを行う予定。第1回のフォローアップとして、平成26年6月を目途に一定の整理を行い、新戦略推進専門調査会または同調査会規制制度改革分科会へ報告する予定だ。
(評)
以下の通り、テーマは4テーマある。以下は重要と思われるものを抜粋した。
詳細は以下
※参考
首相官邸ホームページ
IT利活用の裾野拡大のための規制制度改革集中アクションプラン
<テーマ1>対面原則の見直し
・不動産取引における重要事項説明に際しての対面原則の見直し
<テーマ2>書面による保存、提供が規定されている制度の見直し
・株式会社の事業報告等のウェブ開示事項を拡大する
・電子的な手法による労働条件の明示を認める(使用者が労働者に対して明示する賃金及び労働時間に関する事項そのほか厚生労働省令で定める事項については、現在FAXまたは電子メールでの提示ができない)
<テーマ3>テレワークの推進によるワーク・ライフ・バランスの実現
・ハローワークにおける「在宅勤務」の取り扱いの見直し(現在ハローワークは勤務場所を特定しないと職業紹介ができないため自宅勤務の求人には対応できない)
・「くるみん」制度認定基準へのテレワークの組み込み(くるみんは子育て支援に熱心な企業を認定する制度、その中にテレワークも要件になっていることを宣伝する)
・労働者が希望する場合に所定労働時間内の深夜労働割増の柔軟化(本人希望、所定労働時間内、上限の設定等の条件下で「深夜割増賃金」を支払わなくもよいとする
・在宅勤務と育児休業を両立させるための給付金支給規定の改定(育児休業基本給付金の給付要件に就業日数が月10日以下とあるのを「10日以下又は80時間以下」と改訂)
・遠隔雇用をする場合の最低賃金基準の見直し(本社住所地ではなく、労働者居住地の最低賃金とする)
<テーマ4>本人確認手続きの見直し
略
<その他>
・法務局間で登記情報を共有化し、添付書類を省略する。
・現在新車の新規登録のみ、代理が活用され、ワンストップサービスが広く利用されているが、自動車の買い換えに伴って発生する抹消登録・移転登録等、他の手続についてもワンストップ化を進める
・現在、道路占用許可申請書の様式が国、県、市町村ごとに異なっているが、25年度中に、申請書の様式を国交省のHPに掲載、統一化を図る。
・現況地形及び施工図については、公共工事の設計、積算、入札及び契約については2Dの設計図書ではなく、3次元モデルを活用しを用い、そのことで土工量計算、ひいては工期算出を容易かつ正確に行えるようにする
・建築確認申請の電子化
・クラウドにおける私的複製を支援するサービス、情報活用のサービス等についてサービス提供を可能とするような権利制限規定の在り方や円滑なライセンシング体制の構築について検討を行い、26年度のなるべく早い時期に結論を得る
法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹
2013年12月26日
法律事務所ホームワン