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企業法務コラム
最低賃金全国平均16円上げ 中層最低賃金審議会が答申
7月29日、中央最低賃金審議会が、全国をAからDの4地区に分け、引き上げ額を示し、厚労省あて答申した。
物価が高い東京、大阪などA地域は19円で、東京の最低賃金は888円になる。B地域は15円、C地域は14円、D地域は13円の上乗せを求めた。
今回の16円上げも引き上げ率に直すと2.1%で、モノの値上がりを下回る。回復基調にある企業利益を労働者に還元するよう求めた。
※参照
2014年7月30日 日本経済新聞
「最低賃金16円上げ 今年度全国平均」
(評)
最低賃金で働く人は中小企業の労働者の7%を占め、多くが非正規労働者だ。大手企業は今年の春闘で賃金が上昇したが、今回の改定で、中小の非正規雇用に賃金上昇を促すこととなる。賃金が上がらず、国民の消費が鈍化、他方企業の内部留保が積み上がっている点に長期デフレの原因がある。デフレ脱却を目指す現政権の意向が強く表れた形だ。
ただ、一方で労働分配率の高い中小企業にとっては負担が重くなるが、他方飲食産業等人手不足に悩まされる業種は最低賃金では人は集まらず、今回の最低賃金引き上げは全く影響がない。
法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹
2014年08月12日
法律事務所ホームワン