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B型肝炎訴訟における和解の確率を知りたい。目安となる数字とは?
目次
相談者の中には、「国と和解できる確率が高いなら、手続きしてみようかな」という方がおられます。ここでは、訴訟した方のうち、どれくらいが国と和解できているのかなどについて説明していきます。
国と和解するには?
B型肝炎給付金という制度は、国を相手に裁判を起こし、和解できた場合、給付金を受け取れるというものです。
「国を相手に裁判を起こす」ということから、ご相談される方の多くは、一般的な裁判のような「裁判=勝ち負け」を連想することが多いですが、B型肝炎訴訟は、「勝ち負け」を争うのではなく、裁判手続きを通じて、国が定めた要件を満たすような証拠書類を提出し、B型肝炎ウイルスに持続感染した原因が集団予防接種等であることを認めてもらう手続きです。
そのため、要件を満たしている証拠書類が用意できれば、和解できますし、証拠が用意できなければ和解できないこともある、ということになります。
実際に和解した人はどれくらい?
まず、集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスに持続感染してしまった方は、国の発表では、最大で約40万人以上いると推定されています。
そのうち、実際に2023(令和5)年1月31日時点で、提訴した方は、累計で109,518名であり、そのうち85,616名の原告の方と和解が成立しています。
上記の数字から考えても、提訴したうち、約78%の方は和解できていることになります。ただし、提訴から和解まで最短でも14か月程度の期間がかかっていることから、残りの約22%の方全てが和解できなかったというわけではなく、国からの審査待ちも含まれているため、実際は約78%よりも高い確率で和解できているということになります。
なお、最大40万人以上いるとされている感染者のうち、約11万人しか提訴していないということは、少なくとも約73%の方は、未だ提訴していないということになります。
なぜ、提訴した方のほとんどは和解できているのか…?
上述したとおり、今回の手続きは、証拠書類が集められるかどうかが重要となるため、裁判を起こす前の書類収集段階で和解ができる可能性が高いか、それとも、裁判しても和解できない可能性が高いかどうか、ある程度の見当がついてしまいます。
そのため、証拠書類から和解できないと思われるものについては、まず裁判を起こすことはなく、和解できる可能性が高いものが裁判されるので、提訴した案件のほとんどが和解できているということです。
ただ、なかには、確実な証拠は用意できないものの、それに代わる証拠が採用されれば和解できる可能性があるものについては、国の判断を受けるために提訴するものもあります。その場合は、証拠として認められれば和解となりますし、認められない場合は、別の証拠書類を提出するか、取り下げ等を検討する必要があります。
実際にどのような要件を満たす必要があるのか?
国と和解するには、以下の5つの要件を満たす必要があり、それが確認できる資料を用意する必要があります。
- B型肝炎ウイルスに持続感染していること
- 満7歳までに集団予防接種等を受けていること
- 集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと
- 母親からの感染ではないこと
- その他、集団予防接種等以外に感染原因がないこと
B型肝炎訴訟における和解の確率は?
B型肝炎訴訟は、国を相手に賠償金を請求するものの、争うわけではなく、B型肝炎ウイルスに持続感染した原因が集団予防接種等によるものであると事実認定してもらう手続きです。
そのため、給付を受けられるかどうかは、5つの要件を満たすことが確認できる証拠書類を揃えることができれば、和解できる可能性が高いといえます。
2023(令和5)年1月31日時点で提訴した方は、約11万人に留まっており、集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスに持続感染したといわれている約40万人から考えても、73%の方は、未だ手続きを行っていないことになります。
B型肝炎訴訟における和解の確率を知りたい。目安となる数字とは? まとめ
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国と和解するためにはどうすればいい?B型肝炎訴訟は、B型肝炎ウイルスに持続感染した原因が集団予防接種等であることを認めてもらう手続きです。国が定めた要件を満たすような証拠書類が用意できれば和解できますし、用意できなければ和解できないこともある、ということになります。
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実際に和解した人はどれくらい?2023(令和5)年1月31日時点で、提訴した方は、累計で109,518名であり、そのうち85,616名の原告の方と和解が成立しています。そのため、約78%の方は和解できていることになります。
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国と和解するための5つの要件とは?(1)B型肝炎ウイルスに持続感染していること、(2)満7歳までに手段予防接種等を受けていること、(3)集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと、(4)母親からの感染ではないこと、(5)その他、集団予防接種等以外に感染原因がないこと、の5つです。
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