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団体交渉のルール団体交渉におけるルールを5つ説明します
団体交渉を行う前に、団体交渉のルールを取り決めておくことがあります。その場合、考えられるのは次のものです。
(1)団体交渉の担当者
企業側としては、人事部長、直属の上司が想定されます。社長の出席を求められても、協議事項の内容からして、社長は報告を受けているだけなので、事実確認、会社の考えを説明するには人事部長、直属の上司が立ち会った方が交渉もスムーズになると主張します。
組合からは、しかし、最終の決定権は社長にあるのだから、社長が出るべきだと言ってきた場合には、実際、煮詰まって、最後どうするといったタイミングでは、話をまとめる意味で、社長を出すことも考えている、と答えても良いでしょう。
組合側が多数の担当者を指定してきた場合、公平のためにも、同じ人数にするよう交渉します。仮に、人数が減らせないようなら、発言者を数人に絞ることも検討しましょう。
弁護士を代理人にすることについて、相手が拒絶しても、当日弁護士が出席することは構いません。「この件は法的な問題が絡んでいるので、弁護士に法的な点については、弁護士さんに話してもらいたい。」「そちらはこういった交渉には馴れているでしょうが、こちらは慣れていないですから」「社長も弁護士さんを通じての方が、決断しやすいので」と会社の人が主張してくれれば、弁護士が「私も、立場はわきまえています。事実確認等について、私が口を挟むつもりはありません。あくまで合意ができるように手助けするのが私の役割ですから」と言って、組合側を説得します。
ただ、最近は弁護士が立ち会うケースが増えており、あまりもめないことの方が多いでしょう。
(2)時間について
時間は、例えば2時間とするにしても、一応目安であり、必要があれば、延長することもあることを話し、目安としての時間を決めましょう。
(3)場所について
組合が事務所に固執しにくいような場所を用意することが重要です。会社の近くの会議室などがいいでしょう。やむを得ず、会社で開催することになった場合は、終了時間をきちんと守るよう釘を刺しておく必要があります。
(4)団体交渉議事録について
労使双方とも議事録を作成し、互いに、これを交換することにより、議論の到達点を確認することもありえます。仮に、この点について、合意ができていなくても、議事録を作って送った方が良いでしょう。
(5)ルール作成の際の注意
使用者が交渉の日時や時間、人員に関して、合理性のない条件に固執して団体交渉開催に至らない場合は、団体交渉を不当に拒絶したことになりえます。
団体交渉には弁護士のサポートが必要です
団体交渉を社労士の方に相談される経営者も多いと思いますが、一番の違いは、弁護士は、会社経営者の代理人となって、代わりに交渉することが出来るという点です。弁護士が代理人として積極的に関与することで、法的見地からしっかりと対応することが出来ます。
また、労働組合との団体交渉は、常に不当労働行為の危険と隣り合わせです。他にも、即座に対応を求められる場面があったり、継続的な団体交渉に発展する場合もあります。常日頃から、こういったリスクマネジメントをするため、顧問弁護士としてしっかりと弁護士のサポートを受けておくことが必要なのです。
当事務所では、労働問題に特化した顧問契約をご用意しております。法改正対策はもちろん、労働時間管理やフレックスタイムの導入や、問題社員対応、人材定着のための人事制度構築など、企業に寄り添った顧問弁護士を是非ご活用ください。
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